孵化器の用途

孵化器(ふかき)とは鳥類や爬虫類、魚類の卵を人工孵化させるための装置です。孵卵器(ふらんき)と言われこともあり、呼び方の違いはあっても両者に違いはありません。孵化器は装置内の温度を一定に保つ恒温槽(こうおんそう)と原理的には同じで、インキュベーターとも言われたり、その一種と言われることもあります。
それぞれの生物には最適な孵化温度があり、人工孵化をさせる為にはそれが最も重要なポイントとなります。例えば、ニワトリの人工孵化で最適な温度は37.6~38.0℃ですが、これより温度が2℃ほど上下すると孵化率が極端に低下してしまいます。
また、孵卵器には鳥類では鶏卵が数個ほどが入る小型孵化器から孵化場で使用される数千個も入る大型孵化器もあります。以下は孵化器に必要な機能です。

 

●保温機能

これは最も重要な機能で、高孵化率を維持する為に高精度に制御する必要があります。孵化器の創成期では、熱源は電熱線ですが炭など火を焚くことで保温していました。その後、バイメタル式のサーモスタットで制御していましたが、現在はサーミスタを温度センサとして使った電子式サーモスタットが主流です

 

●転卵機能(鳥類)

転卵(てんらん)とは卵を転がす事で、ニワトリの卵は最低でも1日4回は行う必要があります。これは、卵の中の胚が殻の内側に貼り付くことを防止するために行うもので、転卵には手動で行う手動転卵とタイマーと電動による自動転卵があります。鳥類の卵は転卵が必要ですが、カメなど爬虫類の卵には転卵は必要ありません。もともと爬虫類は、親が卵の管理をしないことが普通で、産み落とされた状態で孵化します。

 

●保湿機能

自動的に最適な湿度を保つための機能です。自動的に給水と通気をすることで湿度を保っています。大型孵化器に多く見られますが、今は付属装置で小型の孵化器にもこの機能がつけられるものもあります。